3代目エクスプローラーI Ref.1016は1960年頃から1989年まで製造されました。初期の文字盤は光沢のあるラッカー文字盤で、1960年代後半から現行品となるまで約20年かかりました。皆様のアンティークウォッチ研究が進み、マットディスクはMark0~MarkVまで細分化されました。次に紹介するのは、1987 年に製造されたマーク V ウォッチです。これは、接頭辞 R が付いている個体です。マークⅤの特徴と言えば、1980年代半ばから1989年頃まで存在したマークⅡによく似ていましたが、マークⅡの夜光塗装はかなり変色していましたが、一般的なマークⅤの夜光塗装はほんの少し色褪せただけでした。他のダイヤルを区別するために使用できます。また、マークVの12時位置のリューズ形状は後期モデルに非常に近く、ロレックスではセリフ体を使用した太字フォントが採用されており、6時位置の天文台精密時計の英語フォントもやや太字になっています。フォントやその他の詳細については、機会があれば他のダイヤルの種類についても説明します。
Ref.1016はシンプルなデザインの時計なので、見た目によって時計の印象が大きく変わります。 Ref.1016の場合、写真のケースとベゼルの形に注目してください。 Ref.1016は以前から非常に人気の高いアンティークロレックスなので、多くの時計は何度かメンテナンスされ、研磨もされているでしょう。その理由は、当時はこの点の価値が認識されていなかったからです。文字盤のバリエーションの豊富さももちろんRef.1016の魅力のひとつですが、今回は見た目にも注目すべきだと個人的には感じています。写真は1987年製のRマークVです。ただし、夜光塗料の色が変わることはほとんどなく、最も一般的な色は白です。ルーペで見ると細かな粒状感が確認できますが、基本的に肉眼では見えず、写真にも写りにくいため減点の対象にはなりません。前述したように、ケースの形状がフルなので、研磨の回数は非常に少ないはずです。ラグの穴は変形していないようで、ベゼルは研磨されていないように見えます。
ストラップはラグナンバー580、78360ストラップの20mmハードストラップです。ストラップはしっかりと接続されており、緩むことはほとんどありません。バックルに刻印されている数字はJ(1985年頃)となっておりますので、年式も若干の誤差の範囲内となります。
現在ではRef.1016は世界中で常に人気の高い時計であり、市場に出回っている時計の数は徐々に減ってきています。今でもよく見かけますが、状態の良い個体を見つけるのは少々手間がかかります。 Ref.1016は文字盤の種類が豊富なのも魅力のひとつですが、文字盤で見るよりも状態に注目して探す方が確実に好みの時計を見つけるのは難しいです。めったにない機会として考える必要があります。